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【意外?】繊細で気配り上手な人は、結婚すると不幸になるという話

細やかで配慮が行き届く人。こう聞いたら皆さんはどんな印象を持つでしょう。

とても良い人に映りますし、結婚相手にも理想と思えるのではないでしょうか。ところが、こういうタイプの人は「結婚すると不幸になる」と言われたらどう思いますか?

以前、有名なメンタリストDaiGoさんが、結婚に向かない人の特徴として、「対人トラブルが苦手な人」を挙げていました。動画を見ていただくと分かりますが、これは4024人の男女を対象にした、オークランド大学の研究結果に基づいています。

要は他人と何かのトラブルとなった時、それを重く受け止めてしまい、受け流せず、ストレスを強く感じる人は、結婚すると極端に幸福度が下がってしまうので、結婚しない方が良いと言うのです。反面、他人とトラブルになってもさほど気にせず、上手くやり過ごせて、そこまで気を病むタイプでない人は、結婚すると幸福度がとても上がるとのこと。

繊細で気配り上手が結婚生活の仇になる時

これを見て、なるほどと思ってしまいました。この記事の③でも書きましたが、繊細でよく気が利く人というのは、相手のことをよく見て、考えられる人です。相手のニーズを汲み取り、満たすのが上手。これは特に仕事では素晴らしい特質ですが、結婚生活や家庭生活になると必ずしもそうならない時があるんです。

結婚や家庭生活には、当然夫または妻という自分とは異なる他者の存在があります。完全に価値観が同一なんてことはないので、しっかりしていて相手のことをよく分析できる人ほど、ひたすら相手のニーズを満たそうと頑張りすぎて疲弊してしまったり、それが高じて「なんであなたはそう考えるの?」「もう少しこうしてくれたらいいのに!」とも思いがちです。

仮にその思いは正しくても、一方的にぶちまけてしまったら喧嘩ばかりになってしまいます。つまり、ある程度「妥協」が必要なんですね。「まあ相手にも相手の考え方があるから仕方ないか~」くらいのファジーさがないと、結婚生活は成り立ちません。ギスギスした日常で参ってしまいます。

子供が誕生したらそれはなおさら。子育てした私も実感しますが、子供は可愛いけれどモンスターでもあります(笑)。高価な調度品や雑貨類なんて、手の届くところに置いておけば、いつでもガシャーン!まあ私の自宅にはさほど高価な物もなく、そんなに気にもしないですけど。もちろん年端も行かない小さなお子さんでは、言葉で伝えても理解はできません。

結局こういうことの連続ですから、いちいち気を巡らしていたら身が持ちません。どこかでふっと気を抜ける、つまり妥協できないと持続できないのが結婚・家庭生活です。

ある友人の奥様の話

ある友人の奥様の話

ところがこういう妥協がなかなかできない人もいるんです。私の友人の別れてしまった奥さんの話をしましょう。

彼女は、私が付き合いのある経営者の社長秘書でした。仕事は有能で気配りも一流。私が訪問してもその対応は素晴らしいの一言。資料のまとめ方、電話対応、問い合わせや会食のセッティングに至るまで、何ら非の打ち所がない女性でした。その経営者も彼女の実力を高く評価していて、おまけに凛とした美人です。

彼女は、会社の取引先の課長と結婚。その課長というのも私の友人であり、彼も結婚当初は「良い人を射止めたね~」と周りからも祝福されていました。

ところが結婚から数年、お子さんも誕生し、幸せの絶頂と思いきや、久しぶりにその友人から電話がきます。「珍しいな、お子さんは元気?仕事はどう?」と軽く尋ねたところ、いつもアクティブな友人らしからぬ覇気のない声。

とにかくお前が妻の相談に乗ってやってくれないか、妻に話はしてあるからと言うのです。どうも深刻そうだなと思ったので、すぐに奥様と連絡を取り、後日話を聞くことに。

約束の日、現れた彼女は、以前の美しさは残るものの、どこか憔悴しきっていました。忙しく子育てもしていればそうもなるかと思いましたが、よくよく話を聞いてみるとどうも違う。

相手を慮るゆえに自分が辛くなる

二人で話すのは初めてでしたが、細やかで気配り上手の凛とした彼女は実は対人トラブルが大の苦手。誰かと揉めてしまうと、相当引きずってしまうとのこと。しかし、そんな性格ゆえに相手のことをよく見て洞察し、トラブルにならないよう調整することができるようになったそうです。

たしかに彼女が出席する打ち合わせは、場が落ち着き、参加者も均等に発言して、とても友好的な雰囲気でスムーズに進みました。大きな商談がまとまったことも何度かあるそうで、それを社長も評価していたとのこと。文字通り彼女の細やかさと気配りが、仕事で上手く機能し、昇給も立場も手に入れていたのです。

ただ、それゆえに精神的疲労も大きかったようで、家に帰ればぐったりと横になるだけの日も多かったとか。しかし、それが自分の仕事だと納得もできていたと。

そんな彼女は結婚し、仕事とは違う生活に対峙します。夫と色々と価値観の違いが出てきたものの、それで争ってしまうと、自分の最も苦手な対人トラブルに突入すると分かっていました。家庭でも気を張る日々が続きます。しかし、そうこうしているうちにお子さんも生まれて、休む暇もますますなくなっていく。

私の友人である彼女の夫は、話を聞かないタイプではありません。しかし、夫の仕事の状況や大変さを人並み以上に理解できてしまう彼女からすると、相手に配慮するあまり、「こんなことを言ったら仕事が大変な夫に迷惑なのではないか」「自分の甘えなのではないか」と考えてしまっていたそうです。

子供は前述のとおり、可愛いけれどモンスターな時期。センスの良い彼女が見立てた様々な小物などもカオス状態。しかし、もとより気が細やかな彼女からすると、ストレスが溜まっていく中で、部屋も汚れ、調和の取れていた風景が変わっていくことを、すんなりと「家庭生活はそういうものだ」とは受け容れられない状態です。もちろんそこで子供に怒ったりするのも「かえって気が引けてしまう。子供の将来にも良くないんじゃないか」と抱え込んでしまっていました。

仕事にも影響が出てきており、今までのようなパフォーマンスが出せないそうで、上司や部下からも苦言が出る始末。「今はお子さんが小さいんだし、仕方ないのでは」となだめても、「子育てしながら働いている女性はいっぱいいるのに、それができていないと周囲に思われるのが辛い」と涙ながらに訴えました。

一見結婚向きに思える性格だが

一見結婚向きに思える性格だが

彼女は旦那さんにもなかなか大変な気持ちを打ち明けられないまま、日々ひたすら仕事と家庭生活との狭間で擦り切れてしまっていたのです。皮肉にも仕事ではプラスに働いた彼女の特性は、家庭生活が加わることで、かえって自らのストレスを助長してしまっていました。

「大切な夫や子供と良好な人間関係を保ち続けたいトラブルを起こしたくない」という思いが強くなり過ぎ、真面目で繊細であればこそ「まあ良いか」という妥協もしづらく、必要以上に彼女を苦しめてしまっていたようです。

それからしばらくして、残念ながら、私は本当に彼らの離婚届に判をつくことになりました。

友人は「お互い疲れてしまったんだよ」と、元気のない笑顔を私に向けました。私は二人と話しましたが、二人とも優秀で、客観的に見ても人柄も良い人たちです。この離婚も彼女が悪いなんてことは決してないでしょう。

しかし、人の気持ちを察することができるという素晴らしい特質が、時に自分を疲れさせてしまうこともあります。この記事を読んで思い当たる節がある方は、もし相手のニーズを汲み取る仕事で活躍していても、反面、精神的疲労が溜まっていないか確認してみてください。

結婚や子育ては、完璧な形でストレスなく進んでいく日常とはなりません。対人ストレスが苦手な人は、そこはよく注意してください。「まあ仕方ないよね」と肩の力を抜くことも、決して悪いことではないですよ。

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